六大栄養素とは、わたしたちが身体をつくり、エネルギーを得て、生きていくために必要な六つの大きな栄養成分の事です。
栄養成分のなかで、身体をつくり、エネルギーの源となる、たんぱく質、糖質、脂質を三大栄養素といいます。
これに身体の調子を整えるための成分、ビタミン、ミネラルの二つを加えたものを五大栄養素といい、更に、食物繊維を加えたものを六大栄養素といいます。
健康な身体をつくるためには、この六大栄養素を毎日の食事でバランス良く摂ることが大切です。
1970年代以降は、五大栄養素に、「食物繊維」が加わって六大栄養素という言い方が一般的になってきました。
食物繊維は身体に吸収される事なく、そのまま排出されます。
正確には栄養素ではないのですが、その機能に注目すると、食物繊維は腸に十分な水分を届けたり、腸を刺激して活動を活発にしたり、腸内細菌の餌になったりと、大切な役割を担っている事が分かりました。
食べた物から栄養素を吸収する腸を健康に保つためには、食物繊維も五大栄養素と同じように欠かせないものです。
六大栄養素をバランス良く摂るには、どのような食品を、どのように組み合わせて食べたら良いかを分かりやすく覚えるために、食べ物を栄養素ごとに6つに分類した食品分類法が考案されています。
日本では、昔から「一汁三菜」という言葉がありますが、味噌汁に脂質を含むタンパク質の主菜、野菜やキノコ、海藻などの副菜を2つ用意するのが、バランスを取れた食事と言われています。
ご飯・パン・麺類・いも類など
糖質は、小腸で吸収し肝臓でブドウ糖に変換されてから、血液により細胞に運ばれて、エネルギー源になります。
また、脳や神経系のエネルギー源でもあるので、不足するとの頭の働きが鈍くなったり、バテやすくなります。
糖質は、単糖類(ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど)、少糖類(ショ糖、乳糖、麦芽糖など)、多糖類(デンプン、グリコーゲンなど)の3種類に分けられます。
バターやマーガリンなどの動物性脂肪・植物性脂肪
脂質は、細胞膜や血液の構成成分としての働きなど身体には欠かせない栄養素です。
動物性の脂肪には、悪玉コレステロールを増やす飽和脂肪酸が多く、摂取しすぎると生活習慣病などの原因になるので注意が必要ですが、植物性や魚類の脂肪には、悪玉コレステロールを減らす作用のある不飽和脂肪酸が多く含まれるので、生活習慣病の予防の効果が期待されます。
脂質の主な構成成分は脂肪酸で、およそ40種類ぐらいあるのですが、その中には体内で合成できない必須脂肪酸もあり、これらは食品から摂取する必要があります。
肉・魚・貝類・卵・大豆食品など
たんぱく質は、皮膚、骨、筋肉、毛髪、血液などの構成成分です。
酵素、ホルモン、神経伝達物質などもたんぱく質からつくられていますが、糖質や脂質のように余った分を蓄えておくことが出来ないので、毎日の食事でしっかりと摂る必要があります。
たんぱく質は、20種類のアミノ酸からつくられていていますが、そのうち、9種類は体内で合成されないので、食品から摂る必要があります。
この9種類のアミノ酸を必須アミノ酸といいます。
A:鶏レバー・モロヘイヤ・鰻など
B1:豚肉・玄米など
B2:豚レバー・サバなど
C:ブロッコリー・ピーマン・ほうれん草など
D:鮭・カレイ・鰻・マグロなど
E:モロヘイヤ・かぼちゃ・鰻など
ビタミンは、体内では合成されない栄養素のため、食事から摂取しなければいけない上、使われなかった分は尿などにより排出されて、カラダに蓄積する事ができません。
そのため、毎日の食事から必要量をバランス良く摂取する事が大切です。
ビタミンは、身体の生理機能を正常に働かせ、代謝を円滑にする生きていくうえで欠かすことの出来ない栄養素で、欠乏すると特有の欠乏症があらわれます。
ビタミンには、水に溶けやすい水溶性ビタミンと、脂に溶けやすい脂溶性ビタミンがありますが、脂溶性ビタミンは、油脂やアルコールに溶けやすい性質があり、カラダに蓄積されるので、過剰に摂取すると過剰症を起こす心配があります。
カリウム:ひじき・のり・しいたけなど
鉄:ひじき・のり・にんにくなど
亜鉛:小麦・牡蠣・チーズなど
カルシウム:小魚・煮干し・ごまなど
マグネシウム:ひじき・青海苔・昆布など
ミネラルは無機質ともいい、人体の機能調節や維持に欠かすことが出来ない栄養素で、骨や血液の構成成分として、神経・筋肉が機能するため、酵素の働きをサポートする、体液の浸透圧の調整などの生理作用に重要な役割を果たしていますが、体内では生成することが出来ないので、食事から摂取する必要があります。
カルシウム・マグネシウム・カリウムは、女性では鉄分が日本人には不足しがちなミネラルです。
カルシウムは、ビタミンDと一緒に、鉄はビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取することで吸収率をアップすることができ、ナトリウムやリンは過剰に摂取する傾向にあるので注意が必要です。
また、ミネラルは体内で有効に働く量と、害を及ぼす量との幅が狭いので、欠乏症や過剰症にならないためにも適量を摂取することが大切です。
にんじん・オクラ・モロヘイヤ・いんげん豆・よもぎ・納豆・抹茶・大麦・干し柿・ラズベリー・プルーン・ゆずなど
食物繊維は、人の消化酵素で消化されない食品の成分で、以前は栄養にならない食べ物のカスとして、見向きもされませんでした。
近年では有害物質の排泄や栄養の吸収、腸内環境を整えるなどの働きがあることが明らかになり、便秘の解消、肥満や生活習慣病の予防などの効果が期待される重要な栄養素として認められています。
食物繊維は、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維とに分けられます。
不溶性食物繊維は、水分を吸収して膨らみ腸を刺激して、便秘の解消や肥満の予防などの効果が期待されます。
水溶性食物繊維は、腸内で水分と混ざりゼリー状になって有害物質を吸着して排泄したり、栄養素の消化が妨げられ吸収に時間がかかり、血糖値がゆっくりと上昇します。
これらの働きにより、動脈硬化や高血圧、糖尿病などの予防に効果があるとされています。
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