日本の割箸文化は、古来からの神事と結びついたものです。
その昔、箸には神が宿るとされており、真新しい箸を使用することで神の霊力を人が得られると考えられていました。そして、神事を終えた時点で、真新しい箸の役割は終わり、二度と使われませんでした。
現在でもお正月には「祝い箸」として、一回限りの白木の箸が使われます。
家庭以外の場所での食事や不特定の人を対象にする食事に割箸が使われるのも同じ意味があります。
近年、森林資源を守るために割箸を使わないように言われますが、間伐材から作られる割箸は森林資源に悪い影響を与えません。
むしろ、その割箸から得たお金で下枝刈りや間伐をするための人件費をまかない、森林保護に役立っています。
ご存知の通り、日本は世界有数の森林国です。
しかし、地球温暖化につながる二酸化炭素を吸収し、酸素を出してくれるのは、人によって手入れされ、健全に成長している森で、間伐や伐採をされず枯れてしまった森や過熟した森は、酸素よりも二酸化炭素を出す量の方が多いそうです。
国産間伐材を使う事は、地球温暖化に歯止めをかけるだけでなく、次の世代に、水や空気の源である「森」を残すことにもつながるのです。
板前料理のまえ田は国産間伐材割箸のみを使用しています。
輸入割箸のような漂白剤や防腐剤などの添加もありません。
間伐材は、下記の図のように原木の大半が建築材として使用されます。
残りの端材部分を割箸の材料として用い、大切な資源を有効利用しているのが日本の間伐材割箸です。
一般的に使い捨て文化のマイナスイメージが定着していますが、前田は、日本の伝統であり森林育成に役立つ国産材割箸を応援しています。
A. 建築用材として使用される部分
B. 赤身で木目の細かい限られた部分
この部分からお箸の最高級品が生まれます。
C. BとDの境目部分
赤身の材質と白木の材質の特徴を合わせ持つ
商品が生まれます。
D. 原木の外側部分
割箸の多くはこの部分で生産されています。