お菓子・薄茶のいただき方

茶の湯は、おいしいお茶をもって共に楽しみ心を通い合わせることに大きな意義があります。
まずは、一服(いっぷく)を楽しんで飲むことが大切。
茶道を通して日本の古き心を学び、今日の生活に生かしていきましょう。

お菓子のいただき方

菓子は、大きく分けて「干菓子(惣菓子)」と「生菓子(主菓子)」の二つに分かれます。
濃茶の場合は生菓子で、薄茶は干菓子を出すのが本来ですが、今日では薄茶の場合にも生菓子を使うことが多いようです。

干菓子のいただき方

干菓子は、普通、盆などの塗り物の器に、客の人数に合わせて、数人分を一緒に盛り合わせてあります。
@菓子器を前の人から回されたら正面に直して、次の人に「お先に」と次礼をします。
A 懐中から懐紙を取り出し、輪が手前になるように膝前へ置きます。
B 干菓子を手で取り、懐紙の上に移します。
C 菓子器をあまり高く上げないようにして
  次の人に回します。
D 菓子を懐紙ごと両手で取り上げ、左手の平にのせ、
  右手で一口大に小さく折り、口に近づけていただきます。

生菓子のいただき方

生菓子には、銘々菓子器、蓋物、縁高などいろいろな出し方がありますが、ここでは、今回のミニ茶会で行った「大鉢に盛られたお菓子」のいただき方を紹介します。
@ 菓子器を前の人から回されたら、
  次の人に「お先に」と次礼をしてから正面に置きなおします。
A 懐中から懐紙を取り出し、輪が手前になるように膝前へ置きます。
B 添えられている箸を使って菓子を懐紙の上に移し、
  使用した箸は、懐紙の左向こうの上一枚を使って清めてから鉢に返します。
C 鉢をあまり高く上げないようにして次の人に回します。
D 菓子を懐紙ごと両手で取り上げ、左手の平にのせ、
  右手で懐紙の間にある菓子切りを取り出して、
  紙の上で一口大に切っていただきます。
E 食べ終わったら、一番上の懐紙を一枚めくって使用した菓子切りを拭き、
  菓子切りを拭いた懐紙は小さく丸めて袂にしまいます。
F 残った懐紙の間に菓子切りを刺し込み、懐中に戻します。

薄茶の飲み方

お茶会のお客様は正客と、次客以下の「その他大勢」に分けられます。
原則として、茶席の中で亭主側と会話をしていいのは正客だけで、あとの人は勝手におしゃべりしてはいけない事になっていますが、あくまでも、これは、正式な茶事の場合ですので、大寄せの茶会などでは、それほど固く考える必要はありません。

正客の場合

@ 次客に「お先に」と一礼します。
A お茶を立てた人に向かって
  「お点前頂戴いたします」と挨拶します。
B 茶碗を右手でとり上げ、左手の平にのせ、右手を添え、
  親指を手前、残りの指を向こうにして持ち、軽く上に上げて頭を下げ(おし頂く)ます。 C 左手にのせたまま右手の人差し指と親指で茶碗の向こうの縁をつまみ、
  右へ90度回して茶碗の正面を避けて一口茶を飲み
  「お服かげんけっこうです」
  「おいしうございます」
  などと、右手をついて服かげんの挨拶をします。
D 残りを幾口かで飲み、最後は息を吸い込むように「すっ」と音をさせて飲み切ります。
E 飲み終わったら、飲み口を右手の人差し指と親指ではさんで、
  左から右へ静かに拭き、その指をそっと懐紙でぬぐいます。
F 左手にのせたまま、右手で茶碗の前を持って、
  初めと逆に90度回し、茶碗の正面を元に戻します。
G 茶碗を両手で畳のへり外に置いて、膝前に手をつき、茶碗の形を鑑賞し、
  手にとり上げてよく見たら、もう一度畳の上に置いて、軽く手をついて全体を見ます。
  この時、茶碗を高く持ち上げすぎないように注意しましょう。

次客以下の場合

@ 前の客に「お相伴いたします」、次の客に「お先に頂戴いたします」と一礼します。
A 以下、正客のBから同じになります。

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